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オードブル

2011年08月13日

思春期を描いた傑作



 今日はお店はお暇でした。

 お盆は郊外店はお客さんの流れが読めない!

 まー毎年そうですから心の準備は出来てました。

 暇な時は割り切って読書に時間を割きます(現実逃避か?)。

 今日一日2時間で読み終わった一冊。

 「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」 桜庭一樹。

 桜庭さんの作品は直木賞受賞作「私の男」や傑作「ファミリーポートレイト」から嵌って読んでる作家さん。
 
 でも本当はこの頃の作品の様な、思春期の少女の心を描くのが得意な作家さん。

 遡った形で数冊読んでますが、この作品は凄かった。

 ちょっと読み終わった後に震えが来たほどです。

 印象に残った部分を紹介します。

 (あたしは、暴力も喪失も痛みもなにもなかったふりをして、つらっとしてある日大人になるだろう。友達の死を若き日の勲章みたいに居酒屋で飲みながら憐情たっぷりに語るような腐った大人になりたくない)

 どんなに大人になりたくなくても、人間は知らない内に大人になっていく。

 特に少女はその変化が激しいんだろう(男には分からない部分です)。

 井上揚水の名曲「いつのまにか少女は」の一説にもこうあります。

 (君は静かに音もたてずに大人になった)と。

 男は何歳になっても子供のまま。

 少女は女に変わって行く。

 その変わり目の危ういバランスの瞬間を見事に小説にしてあります。

 桜庭さんしかり、三浦しをんさんしかり、森絵都さんしかり。

 テーンズ小説からデビューした人達は、初期の作品に同じ様な傑作が多い。

 でも今はその影など見るよしもありません(勿論違うベクトルでイイ作品は書いてますよ)。

 作家である彼女達自身も、知らぬ内に大人になり、少女の危うい感性は消えてしまっているんでしょう。

 この瞬間でしか書けなかった傑作だと思います。

 暇なお陰で震えるほどの読書体験をさせて貰いました。

 良い本に出会えて感謝です。



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